希望の家~2フロアまるごと自分だけワンルーム、好きなことを楽しむ別宅(リノベーション)

2017 愛知県名古屋市

木造 2階建て+通り土間
古民家リノベーション・すべり棒
2019 3月 建築雑誌 LIVES VOL.104 掲載
2019 5月 イベント「ツナガルトーク」開催

1階は居間、ワークスペース、キッチン、バスルームまでがひと続きになったワンルームの空間。2階はダンススタジオのような広々としたトレーニングスペース。ここは日々の生活拠点ではなく、自分の好きな時間に好きなことをして過ごす、Kさんだけのプライベートハウスだ。
自分ひとりだけの家を手に入れようと思ったのは、ご主人と息子さんと3人で暮らす家が家族の持ち物であふれ、暮らしにくさを感じていたからだ。「ほっっとできる場所がほしくて・・・」と、第二の生活拠点を構えることにした。
そんな時に出会ったのがこの家だった。
「築50年ほどの一戸建てで、老朽化がすすんでいたのですが、トップライトから部屋に降り注ぐ、明るくてあたたかい日射しがとても気に入ったんです」とKさん。私共に希望されたのは、ゆったりと過ごせる広い空間だった。
1階は裏庭まで家の中を自転車で突き抜けられるよう土間に。真ん中を島のように1段高くして居間とワークスペース、キッチンを設置。いちばん奥に仕切りを設けずにバスタブを造作した。玄関から裏庭まで遮るものは何もなく、奥行きのある空間が広がる。2階のトレーニングルームはフラットな造りで、壁に大きな鏡が取り付けられている。Kさんは看護師という職業柄、健康的な体の大切さを実感していて、耐力や筋力を維持するために、生活の中でエクササイズができる家にしたいという要望があった。そのため。2階から1階に滑って移動できる滑り棒やバスタブに設置した懸垂用の吊り輪など作体力づくりのための仕掛けを作った。職場からちょっと寄り道して、この家でコーヒーを飲み家に帰るのが至福の時間と。