館山の家~海辺の町で暮らす終の棲家

2015 千葉県 館山市

木造 平屋

別荘

千葉県館山市の国定公園の中にある敷地。窓からは防風林の隙間から水平線が覗く。空が高く海風が吹き抜ける。普段、多忙にしているクライアントが、海で楽しんだり、夫婦だけの時間や仲間と交流を深める場である。ここでは必要なものを厳選し無駄なものをひとつも置かない、また建物自体もミニマムを極めたデザインを目指した。北東に海がひろがり、南西は隣家が迫っているため、北東に大きく開口をとり、南西は極力閉じた形態としている。玄関の土間は趣味の釣りのため広くとり、リビングには深い軒の濡れ縁を設けた。玄関とリビングは建具で操作し、目的に応じて可変できる豊かな居住空間を実現している。屋根形状は南北を対角線とする棟木が南へ登る形となっており、そのユニークな架構は内部で表われ、リビングデザインの大きなポイントとなっている。外壁は木貼りなど塩害対策にも注意を払った。